岩手県民会館について
岩手県民会館の概要
岩手県民会館は、岩手県の芸術文化の中心的役割を果たすものとして、広く一般に開放され音楽、演劇、集会など多目的に使用されております。盛岡市の中心を流れる中津川の河畔に位置し、周囲には南部片富士の遠望、周辺には岩山、愛宕山、南昌山等の丘陵が展望される地にあり、これらの景観と環境との調和のとれた建物として建築されました。
建物の概要
所在地 | 岩手県盛岡市内丸13番1号 |
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竣工 | 1973年3月25日 |
開館 | 1973年4月1日 |
総工費 | 22億9千4百万円 |
規模 | 敷地面積8,661平方メートル/建築面積5,891平方メートル/延面積18,566平方メートル |
構造 | 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)/地下1階、地上5階 |
設計 | 株式会社 佐藤武夫設計事務所 |
施工 | 鹿島建設株式会社、東北電気工事株式会社、三機工業株式会社、日管工業株式会社、森平舞台機構株式会社、不二音響株式会社、株式会社松村電機製作所、株式会社日立製作所、他 |
施設の特徴
岩手県民会館は、絨毯と座席が赤い色で統一された大ホールと青色で統一された中ホール、9mの吹き抜けを持つ展示室などを有する建物です。
アプローチの中心となるグランドホールから大ホール2階ホワイエまでの空間は、遠近法的につづく大階段により一直線に結ばれ、開演前の観客に大きな期待感をいだかせる造りとなっています。
グランドホールには重厚な南部鉄器を受台にして330枚におよぶ半円球の鏡を施したシャンデリアが、トラバーチン(大理石)の壁面や床面に反射して輝いており一層華やかな雰囲気を醸し出しています。
大ホール1階の階段を上り振り仰ぐと橋本八百二氏の原画による岩手の郷土芸能「鹿踊」が躍動感あふれる壁面レリーフを見ることができます。
大ホールの客席は、必要に応じて仕切り幕によって1300人程度のホールに転用できます。
一方外壁の窯変タイル張りは、周囲の景観との調和が美しく、正面右手に立つ舟越保武氏制作によるブロンズ像「はばたき」は、岩手の芸術文化が飛躍する姿を象徴しています。